自問自答について考える

自問自答をいう言葉があります。この言葉が強く心に残ったのは、あるバンドが奏でる楽曲を聴いたことがきっかけでした。とても積極力のある歌詞と独特な演奏からならなるこの曲は初めて聞いた時からずっと心の中に存在し続けています。それはまるで胸を打つ短編小説を読んだような衝撃と感動を与えてくれたものでした。
この曲は都会の街で生きる男の生活の中に起こった出来事を歌っています。そして通りすがりのレストランで食事をする父と幼い娘の光景を目にして、純粋無垢な子供がこの世界で起きている闇を知らずに、ただただ笑う様子を語ります。この世で起きている悲しい現実ややるせない出来事をまだ知らない子供の姿が切なくも愛おしく、その姿からは私達大人が創り出してきたこの社会への疑問を投げかけているように感じます。そして父親に見せるその屈託のない笑顔には、希望と未来が込められているのです。
未来が明るいものなのかどうかは分かりません。しかしながら全ては私達の手の中にあり、模索しながらも切り開いてゆくものだと感じます。大人になるということは、「ずるくなること」という人もいます。だけれども目先のことだけに囚われず、今の子供達が生きる未来をイメージすること、アクションを起こすことは大人の使命だと思います。そのためには自らの生き方を問うことも必要なのです。

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