祝?小説デビュー

小説なんて読んだことがない。そう言っていた友人が、小説にはまったそうです。理由は体調を崩して入院したから。それくらいしかすることがないの、と言っていました。病気になったことは当然いいことではありませんが、小説デビューしたことについては「おめでとう」と言ってあげたい、複雑な心境です。お見舞いに行くと彼女はにこにこと笑いながら「今読んでいる本はこれ」と文庫本を見せてくれました。それはサスペンスで、私は知らない話でした。でも有名な作家さんの本で、親戚が置いて行ったそうです。「今まで小説なんて読んだことがないから、言葉とか難しくて、わからなかったりするんだけどね。そういうときはこれがあるから」と取り出したのは電子辞書。これもまた別の親戚がくれたそうです。子供さんが使っていたもののお古らしいのですが「まだまだ使えるよ」とは彼女の談。おそらく彼女は元気だった時は、小説のほかにもっと楽しめるものがあったのでしょうね。でも入院を余儀なくされて、他の楽しみは遠いものになってしまい、暇にまかせて読み始めた小説が思いのほか面白かったということなのでしょう。人間、なにがきっかけで何を得るかわかりませんね。今度お勧めの本を持っていく約束をしました。

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